【ゼロから学ぶ西洋建築史】古代ローマを解説

ゼロから学ぶ西洋建築史

【はじめに】

この記事を読めば古代ローマの建築は完璧!
この記事では古代ローマの歴史の流れと用語をこの時代の建築の特徴とパンテオン、コロッセオとはなにかに分けてわかりやすく解説しています。この記事を読み終わる頃には歴史の流れと用語の説明ができるようになり、マニアックな知識も自然とついて旅行する際にもローマ建築を楽しんで見ることができると思うのでぜひ最後までご覧ください!

古代ローマの建築の特徴とは?

古代ローマ建築の特徴は多種多様な建築物コンクリートを用いた広い内部空間があります。

古代ローマの多種多様な建築物

古代ローマにはフォルムと呼ばれる広場がありました。そしてフォルムの中枢施設としてバシリカと呼ばれる公共施設が建てられていました。

古代ギリシアではアゴラという広場にストアという中枢施設がありましたね。

バシリカでは裁判や取引、市民の集会場として使用されていました。

バシリカは長方形の一辺が半円形に飛び出しているという特徴があり、これがのちにキリスト教会の基本の形となります。

また宮殿や娯楽施設や神殿、テルマエロマエで有名な浴場もつくられました。

コンクリートを用いた広い内部空間

古代ローマでは火山灰を混ぜた独自のコンクリートが使用されていました。

このコンクリートを使用して交差ヴォールトやドーム型構造をつくることで広い内部空間を可能にしていました。

ヴォールトとはアーチを伸ばしたかまぼこのような形をしている屋根の構造です。そのヴォールトを垂直に交差させたものが交差ヴォールトです。

古代ローマのオーダー

古代ローマのでは古代ギリシアの3つのオーダーに加えてトスカナ式コンポジット式の2つのオーダーがつくられました。

新しい2つのオーダーはギリシアのオーダーとよく似ていて新しい特徴が特にあるわけではありません。

トスカナ式

ドリス式とあまり違いのないオーダー。

トスカナとはイタリア半島中部の地方の名前であり、簡略化したドリス式ともいわれています。

コンポジット式

コンポジットはコンポーズ、つまり複合されたという意味でイオニア式とコリント式を混合させたものです。

パンテオン

古代ローマも最も有名な建築の1つがパンテオンです。

パンテオンは115~128年頃に建てられ現在も人類史上最大級のドーム型組積造の建築物です。

入口は8本の円柱が屋根を支えており、パルテノン神殿を思い出させます。

パンテオン

入口の先にある円堂がパンテオンの1番の特徴です。

天井が半円球のドーム型でこれは直径約42mの球がすっぽり入ってしまう大きさで、その天井には直径9mの穴が開いています。

その穴から採光していて実際に行ってみるととても美しいです。

パンテオン 内観

コロッセオ

もう1つの有名な建築がコロッセオです。

コロッセオは4万5千人も収容できる大闘技場です。

コロッセオは4階建ての闘技場で柱に特徴があり、1階はドリス式、2階がイオニア式、3,4階がコリント式になっています。

写真をよく見てみると柱のオーダーの違いがわかると思います。

コロッセオ

おわりに

今回は古代ローマの建築について解説しました。

古代ローマの建築は古代ギリシアの建築の影響を受けているというのを感じましたね。

西洋の建築を見る際は柱にも注目して見てみてください!