この記事では日本で唯一のル・コルビュジエ作品である国立西洋美術館を紹介します。
国立西洋美術館とは?
国立西洋美術館は東京・上野にある日本で唯一のル・コルビュジエ作品です。
第一次世界大戦のころ川崎造船所の社長をしていた松方幸太郎という西洋美術のコレクターおり、日本で西洋美術館を建てることを目指していました。
しかし戦時中にコレクションは押収されてしまい第二次世界大戦後、日本政府はフランス政府に返還を求めました。
そこで返還の条件として提示されたのがコレクションの展示にふさわしい西洋美術館の設計とその設計者としてル・コルビュジエを指名することだったのです。
ル・コルビュジエは「科学的な手法によって印象派絵画に始まる西洋美術の過去、現在、そして未来を日本人に告げる美術館」を目指した設計を行い、細かな設計はル・コルビュジエの3人の弟子である前川國男、坂倉準三、吉阪隆正が行いました。
国立西洋美術館の構成

1階の外側部分はピロティによって持ち上げられていてコルビュジエが理想とする浮いている建築が近代建築の5原則の1つであるピロティによって体現されていますね。
2階へはスロープを用いて上がり、彫刻作品を見ながら2階へ上がることができます。
2階の展示スペースにはガラスバルコニーがあり、内部は「無限に成長する美術館」というコルビュジエの理想の基本構造を踏まえたらせん状の導線になっています。
前庭では「考える人」や「地獄の門」などのロダンの作品を見ることができます。


場所:東京都台東区上野公園 営業時間:9:30~17:30 (営業時間は変わる可能性があるのでhpをご覧ください)
訪れた際は展示品だけでなく建物にも注目してみてください!