【ゼロから学ぶ西洋建築史】ルネサンス様式を解説

ゼロから学ぶ西洋建築史

【はじめに】

この記事を読めばルネサンス様式は完璧!
この記事ではルネサンス様式の歴史の流れと用語をルネサンス様式とはなにか、またその特徴、有名な建築に分けてわかりやすく解説しています。この記事を読み終わる頃には歴史の流れと用語の説明ができるようになり、マニアックな知識も自然とついていると思いますのでぜひ最後までご覧ください!

ルネサンス様式とは?

ルネサンス様式は15~16世紀にイタリアのフィレンツェを中心にヨーロッパ全土へ広まった建築様式です。

ルネサンスとはフランス語で「再生」を意味し、古代ギリシア・ローマの文化を再生しようという復興運動でした。

ではなぜイタリアで起こったルネサンスがフランス語に由来するのでしょうか。

それはルネサンスという文化運動を認め有名にした人が18世紀のフランスの学者ジュール・ミシュレであったからです。

ルネサンスは初期ルネサンス、盛期ルネサンス、後期ルネサンス(マニエリスム)にわかれています。

初期ルネサンス

初期ルネサンスとはこの運動がフィレンツェ中心であった時期のことです。

ルネサンスのはじまり

ルネサンスはフィリッポ・ブルネレスキサンタ・マリア・デル・フィオーレを設計した1420年頃が始まりとされています。

そのためブルネレスキはルネサンス最初の建築家といわれ、サンタ・マリア・デル・フィオーレはルネサンスを代表する建築となっています。

サンタ・マリア・デル・フィオーレ

初期ルネサンスでは今までは柱として使われていたオーダーを壁に埋め込み、装飾として使用するなどの新たな試みがなされました。

盛期ルネサンス

盛期ルネサンスとは1500年頃からルネサンスの中心がローマに移った時期のことです。

盛期ルネサンスを代表する建築家ドナト・ブラマンテによってサン・ピエトロ・イン・モントリオ修道院教会堂の中にあるテンピエットが建てられました。

テンピエットはルネサンス期の完璧な作品と評価されています。

外観は基本的に柱などは規則正しく配置された古典的な様式が使用されました。

テンピエット

後期ルネサンス(マニエリスム)

後期ルネサンスはマニエリスムともいわれ表現する内容よりも表現方法が重視され芸術的要素が強いという特徴があります。

盛期ルネサンスの規則的な様式とは少しことなり、マニエリスムでは円を楕円にしたり、柱を1本ずつ等間隔に配置するのではなく2本と1本を交互に配置するなど規則的な中にも不規則さを交えた様式となっています。

マニエリスムの代表例

サンピエトロ大聖堂(ローマ、1589年)

フォンテーヌ・ブロー宮殿(フランス、1540年頃)

おわりに

今回はルネサンス様式について解説しました。

次はバロック様式について解説します!